2009年1月6日火曜日

時計


25年前に池袋の登山用品店で購入、なによりも、そのブランドが大好きだった。
泥だらけで疾走するラリーカーのダッシュボードには、きまってこのブランドの積算計が収まっていた。

岩登りに明け暮れてたあの頃、丹沢・八ッ・そして谷川へと、いつもの私の、頼もしい相棒だった。

岩から離れて週末を過ごすようになった ある日を境に、この時計は、親父の腕で時を刻むようになり、親父の時を刻み終えて、また私の元へと 還ってきた。

日に焼けた時計に刻まれた傷の、ひとつ ひとつ を愛でながら、 あの時間のなかに在った、一途な熱情の日々に 思いを巡らせている。





0 件のコメント:

コメントを投稿